女性の性の好奇心は「普通」。話せる場所を持つということ

クロスブルーを運営する中で、相談の現場で見聞きしてきたことをもとに書いています。専門的な医療や性教育の解説ではありません。体の不調は医療機関に相談してください。

「こんなことを考える自分は、おかしいんじゃないか」。

性的な好奇心について、女性からよく聞く言葉です。試してみたいことがある。気になっていることがある。でも、それを口にした瞬間に「はしたない」「変な人だ」と思われる気がして、誰にも言えないまま抱えている。クロスブルーへの相談の入り口は、たいていこのあたりです。

先に書いておくと、好奇心を持つこと自体は、おかしくありません。問題は好奇心ではなく、それを話せる場所がないことの方です。


「女性は性に淡白」という前提のズレ

世の中には、「女性は性に淡白なもの」という前提が、まだ根強くあります。その前提があるせいで、性に興味がある女性が「自分は例外なのかも」と感じてしまう。

実際に多くの相談を聞いてきた立場から言うと、その前提の方がズレています。興味の形は人それぞれですが、「気になっている」「試してみたい」という気持ちを持つ女性は、淡白という言葉が想定するよりずっと多い。ただ、口に出す場所がないから、見えていないだけです。

見えていないものを「ない」と思い込むと、自分の自然な感覚を異常だと誤解してしまう。まずここをほどきたい、といつも思います。


好奇心と、急ぐことは別

好奇心を持つことと、すぐ行動することが別物であることを示す抽象図

好奇心があると言うと、「じゃあすぐ行動するの」と早合点されがちです。そこも切り分けたいところです。

興味があることと、いますぐ何かをすることは、別の話です。「気になってはいるけれど、まだ何もしたくない」も、ちゃんと成立します。クロスブルーが相談と面談から始めるのは、この「気になっているだけ」の段階に居場所をつくるためでもあります。話すだけで終わってもいい。試すかどうかは、ずっと先の話で構いません。

好奇心を肯定することは、行動を急かすこととは違います。むしろ逆で、急かさないからこそ、好奇心を安心して言葉にできます。


中身は、思っているほど特別じゃないことが多い

「自分の好奇心は人より変かもしれない」と思い詰めている人ほど、実際に話を聞くと、ごく身近な興味だったりします。

ふだん言えないだけで、似たことを気にしている人は多い。逆に、本当に少数派の興味だったとしても、それで人としての価値が変わるわけではありません。「変かどうか」を一人で採点しているうちは、たいてい実際より重く見積もってしまう。だから、まず外に出して、ふつうに受け取られる経験をしてみる方が、判断が現実に近づきます。


話せる場所があると、好奇心は落ち着く

抱えたままの好奇心は、ふくらんだり、罪悪感に変わったりします。「考えてはいけない」と抑えるほど、頭から離れなくなることもあります。

一度、安心できる場所で言葉にしてみると、好奇心は不思議と落ち着きます。否定されずに「そう思うんだね」と受け取ってもらえるだけで、抱えていたものの圧が下がる。試すかどうかは、そのあとでゆっくり考えればいい。この感覚は性の悩みをひとりで抱えてきた女性が相談を決めた理由にも書いています。

クロスブルーは、好奇心を否定しないことを運営の柱のひとつにしています。安全と同意は最優先にしますが、その前提さえ守られていれば、知りたい・試してみたいという気持ちを止めることはしません。


よくある質問

Q. はっきりした「やりたいこと」がなくても相談していいですか?

構いません。「うまく言えないけど気になっている」という状態のままで大丈夫です。言葉にする手伝いから始められます。

Q. 興味はあるけれど、行動する勇気はありません。

行動しなくていいです。話すだけで終える方は珍しくありません。試すかどうかは、あなたが決めるまで保留にできます。

Q. 好奇心を話すと、参加を勧められませんか?

勧めません。クロスブルーはいきなり参加を求めない運営をしています。詳しくは女性の参加・相談の流れに書いています。


運営元:2009年から東京で続く非商業セックスサークルクロスブルー。参加費や紹介料は頂かず、女性が安心して相談できることを大切に運営しています。

まずは、話すところから。

参加するか決めていなくても大丈夫です。不安なことからご相談ください。

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