セックスの頻度に「正解」はあるのか

クロスブルーを運営する中で、相談の現場で見聞きしてきたことをもとに書いています。専門的な医療や性教育の解説ではありません。体の不調は医療機関に相談してください。
「週に何回が普通ですか」「月1回は少なすぎますか」。頻度を気にする検索は、とても多いです。
平均を知って、自分がそれより少ない・多いと分かると、なぜか落ち込む。あるいは安心する。数字に振り回されている感覚がある人も多いと思います。だから、頻度の話を一度、落ち着いて整理します。結論を先に書くと、頻度に「正解」はありません。
平均はあるが、それは「正解」ではない
各種の調査を見れば、年代別の頻度の平均値のようなものは出てきます。一般に、月1回未満が続く状態を「セックスレス」と呼ぶことが多い、という目安もあります。
ただ、平均は「真ん中あたり」を示すだけで、「こうあるべき」を示すものではありません。平均より少なくても満たされている人はいるし、平均より多くても満たされていない人もいる。数字は、自分たちの状態が良いか悪いかを判定してくれません。平均を「合格ライン」のように扱い始めると、たいてい苦しくなります。
数字を知ること自体は悪くありません。それを「正解」と取り違えないことが大事です。
なぜ、こんなに数字が気になるのか
そもそも、どうして頻度の数字をこれほど気にしてしまうのか。背景には、性の話を比べる相手がいない、という事情があります。
身近な人と頻度の話なんて、まずしません。だから、唯一の手がかりが「平均◯回」のような数字になる。比較対象が数字しかないから、そこに過剰にすがってしまうのです。本当は、数字より「自分たちはどうか」を話せる相手がいれば済む話です。でも、それを話せる場所がない。頻度の検索がこれだけ多いことの裏には、この「話せなさ」があるのだと思います。
大事なのは回数より「すれ違っていないか」

頻度の悩みの中身をほどくと、たいてい問題は回数そのものではありません。「二人の希望がすれ違っている」ことです。
片方はもっと欲しいのに言えない。片方は減らしたいのに応じている。この食い違いを黙って抱えていることが、しんどさの正体であることが多い。同じ「月2回」でも、二人が納得していれば問題はなく、片方が我慢していれば問題になります。望みを言葉にすること、伝え方は性の希望を、パートナーに伝えるにはに書きました。
比べるべきは平均値ではなく、自分たちの希望が合っているかどうかです。
「少ない」も「多い」も、責めなくていい
平均より少ないと「冷めている」と思い込み、多いと「はしたない」と感じる。どちらも、外の基準に自分を当てはめて責めているだけです。
頻度が少ない背景には、疲れや体調、関係の変化があることもあります。レスに苦しんでいるならセックスレスを、誰に相談すればいいのかわからない方へを、満たされなさを抱えているなら「満たされない」と感じている女性へを読んでみてください。逆に、人より求める自分を持て余しているなら性欲が強い自分を、持て余している女性へに書いています。
数字に自分を合わせる必要はありません。自分たちにとって心地よい形を、自分たちで決めていい。クロスブルーは、その「自分たちのペース」を尊重する立場です。
よくある質問
Q. 週に何回が普通ですか?
「普通」と言える正解はありません。平均値はありますが、それは合格ラインではなく、ただの真ん中の目安です。満たされているかどうかは回数では決まりません。
Q. 月1回はセックスレスですか?
月1回未満が続く状態をセックスレスと呼ぶことが多い、という目安はあります。ただ、回数より「二人が納得しているか」の方が本質です。
Q. 平均より少なくて不安です。
平均と比べて落ち込む必要はありません。大事なのは、自分たちの希望が合っているか。すれ違いがあるなら、回数の前にそこを整理する方が役に立ちます。
運営元:2009年から東京で続く非商業セックスサークルクロスブルー。参加費や紹介料は頂かず、女性が安心して相談できることを大切に運営しています。