求めているのに、夫に応じてもらえない女性へ

クロスブルーを運営する中で、相談の現場で見聞きしてきたことをもとに書いています。専門的な医療や性教育の解説ではありません。体の不調は医療機関に相談してください。
セックスレスの話は、たいてい「したくない側」を中心に語られます。でも、その逆で苦しんでいる人がいます。
自分は求めているのに、夫に応じてもらえない。誘っても、やんわり、あるいははっきり断られる。そのたびに、女としての自信が削れていく。クロスブルーへの相談でも、この「求める側の妻」のつらさは、静かに、でも確かにあります。語られにくいぶん、ひとりで抱えやすい悩みです。
「妻から求める」が言いにくい世界
世の中の物語は、たいてい「男性が求めて、女性が応じる、または断る」という形で語られます。だから、妻の側が求めて断られると、二重に居場所がなくなる。
求めること自体が、はしたない気がする。断られたことを、誰にも言えない。「夫に求めて拒まれる妻」という立場には、共感の言葉がほとんど用意されていません。それで、傷ついていることすら、なかったことにしてしまう。求める気持ちが強めで持て余している場合の話は性欲が強い自分を、持て余している女性へにも書きました。
まず、求めることは悪くないし、断られて傷つくのは当然だ、と言っておきます。
拒否は、あなたの魅力の問題とは限らない

拒まれ続けると、人は「自分に魅力がないからだ」と結論づけがちです。でも、夫が応じない理由は、あなたの魅力とは別のところにあることが多い。
疲れ、ストレス、加齢や体の変化、夫・父という役割に埋もれて性のスイッチが入らない、過去のすれ違いで気まずくなっている。理由はさまざまで、しかも夫はそれを言葉にしません。だから、説明のない拒否を、あなたが「自分のせい」として引き受けてしまう。体の問題が背景にありそうな場合は、夫自身が医療に相談すべきことで、あなたが抱える話ではありません。
自分を責める前に、「これは私の魅力の査定ではない」と一度切り離してください。
我慢して飲み込むと、固定する
断られるのが怖くて、だんだん求めるのをやめる。表面上は波風が立たなくなるけれど、満たされなさと寂しさは残って、固定します。
本当に必要なのは、その気持ちをどこかで言葉にすることです。夫に伝える場合の切り出し方は性の希望を、パートナーに伝えるにはに書きました。それでも変わらないこともあります。満たされなさそのものの扱いは「満たされない」と感じている女性へに、相談先がない苦しさはセックスレスを、誰に相談すればいいのかわからない方へに書いています。
飲み込むほど、あなたの中だけに澱がたまっていきます。
「求めていい自分」を取り戻す
クロスブルーは、求める気持ちを否定しません。妻だから、女だから、と抑える必要はない、という前提で話を聞きます。
拒まれ続けて削れた自信を、責められない場所で少しずつ立て直す。家庭をどうするかは、こちらが決めることではありません。ただ、「求めていい」「あなたは魅力がないわけではない」を外側から確認できる場所がひとつあるだけで、抱えているものは軽くなります。自信のなさそのものは自分の体や性に、自信が持てない女性へに書きました。急かしません。話すだけでも構いません。
よくある質問
Q. 夫がセックスを拒否するのは、なぜですか?
理由はさまざまで、疲れやストレス、体の変化、関係のすれ違いなどが重なります。多くの場合、妻の魅力の問題ではありません。体の不調が背景にありそうなら、夫自身が医療に相談すべきことです。
Q. 求める自分は、おかしいのでしょうか?
おかしくありません。妻の側が求めることは自然です。求めて断られて傷つくのも、当然の反応です。
Q. 家庭を壊したいわけではないのですが、相談していいですか?
構いません。家庭を続けながら、求める気持ちや傷つきを話す相談もあります。どうするかは本人が決めることです。
運営元:2009年から東京で続く非商業セックスサークルクロスブルー。参加費や紹介料は頂かず、女性が安心して相談できることを大切に運営しています。