行為のあとに、落ち込んでしまう人へ(アフターケアの話)

クロスブルーを運営する中で、相談の現場で見聞きしてきたことをもとに書いています。専門的な医療や性教育の解説ではありません。体の不調は医療機関に相談してください。

行為そのものより、終わったあとの方がしんどい。そういう人がいます。

最中は悪くなかったのに、終わった途端に落ち込む。急に不安になる。むなしさが押し寄せる。「自分はおかしいのか」と感じてしまう。これは決して珍しいことではなく、ちゃんと名前のついた現象でもあります。

アフターケアという考え方を知っておくと、この落ち込みの扱い方が変わります。


「終わったあとの落ち込み」は、よくあること

性的な高まりのあとに、気分が急に下がることがあります。体の反応としても、感情の揺り戻しとしても起こりうるものです。

特別に弱いからでも、その相手が嫌だったからでもありません。心と体が大きく動いたあとの、自然な反動であることが多い。これを「自分の欠陥」と受け取ってしまうと、性そのものが怖くなってしまいます。まず、よくあることだと知ってほしいと思います。

「いざやってみると感情が追いつかなかった」という感想は、実際に聞きます。これはセックスサークルに参加するとどうなる?にも書きました。


アフターケアは、関係の質に直結する

行為のあとに気持ちを置き去りにしない関わりを示す抽象図

アフターケアとは、行為のあとに、相手を放り出さずに気持ちを落ち着けることです。

終わった瞬間に態度が冷たくなる、すぐに帰る、感情を置き去りにする。これをやられると、行為そのものがどれだけよくても、後味が台無しになります。逆に、終わったあとに少し話す、落ち着くまで一緒にいる、という当たり前のことがあるだけで、安心はまったく変わります。

クロスブルーが一度きりより継続的な関係を大切にするのは、こうした後味まで含めて関係だと考えているからです。継続的な関係を持つとはどういうことかに書いています。


落ち込みは、次に話していい

クロスブルーでは、行為のあとに複雑な気持ちが出たとき、それを次の機会に話してほしいと伝えています。

落ち込みや戸惑いを「なかったこと」にしないでほしいからです。言葉にすれば、自分でも整理がつくし、次の関わり方も変わります。気持ちを言える相手がいる、というのは、行為の上手さよりずっと大事なことだと思っています。望みや気持ちを言葉にすることについては「満たされない」と感じている女性へにも書きました。

落ち込んだ自分を責めないでください。それは、心と体が正直に動いた証拠でもあります。


ひとりに戻ったあとの落ち込みにも

落ち込みは、相手といる場面だけでなく、家に帰って一人になってから来ることもあります。

そういうときは、無理にポジティブへ切り替えようとしなくて大丈夫です。「今、反動が来ているな」と眺めるだけでも、飲み込まれ方が変わります。眠る、温かいものを飲む、何もしない。それで翌日には落ち着いていることが多い。もし落ち込みが長く続いたり、つらさが強いときは、気持ちの専門家に相談する選択肢もあります。クロスブルーは医療やカウンセリングの代わりにはなりません。


よくある質問

Q. 行為のあとに落ち込むのは、異常ですか?

異常ではありません。心身が大きく動いたあとの自然な反動であることが多いです。よくあることとして扱われます。

Q. その落ち込みを、相手に話してもいいのですか?

話して構いません。むしろ次の機会に共有してほしいと伝えています。気持ちを置き去りにしない方が、関係は安定します。

Q. アフターケアを、お願いしてもいいのですか?

いいです。「終わったあと少し話したい」といった希望は、わがままではありません。事前に伝えておくこともできます。


運営元:2009年から東京で続く非商業セックスサークルクロスブルー。参加費や紹介料は頂かず、女性が安心して相談できることを大切に運営しています。

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